この度、「PETサマーセミナー2016 in 熊本」を古賀病院21との共催で開催させていただくこととなりましたので、ご挨拶申し上げます。九州での開催は、厚地記念クリニック・藤元早鈴病院共催の「PETサマーセミナー2005 in 霧島」以来11年ぶりとなります。
今回のテーマは、“Passion, Mission and Pay It Forward!です。
PETサマーセミナーには、PETの発展に貢献された諸先輩方の努力と熱意(passion)の歴史があります。2003年7月のある日、突然、施設長からPET導入の話が伝えられ、準備を始めるようにとの指令が下された私が、真っ先にしなければならないことはPETサマーセミナーに出席することである、と即断即決。当時開港したばかりの能登空港に飛び、「PETサマーセミナー2003 in 能登」に参加いたしました。以来毎年欠かさずPETサマーセミナーに出席し続け今日に至っております。
PETサマーセミナーは、一方向的に学ぶだけではなく、最先端の学術的な内容から実務的な内容(運営、接遇など)まで幅広い領域について、早朝から夜遅くまで熱く意見を交わし、自分に課せられた使命(mission)を認識する場で、しかも、所属や資格にかかわらず、誰でも自由に参加できるという理想的な学会です。そして、熱く指導してくださいました諸先輩方への恩返しは、これから出会う患者さんのため、次世代の担い手のため、世の中のために貢献すること(pay it forward)、それこそが学会、セミナー本来の目的と思われます。映画「ペイ・フォワード」の中で、主人公の少年が「今日から世界を変えてみよう」という課題に対しておこした行動は、人から受けた厚意をその相手に対して恩返し(=ペイ・バック)するのではなく、他の誰かに違う形で善意を送ること(=ペイ・フォワード)。これを今回のテーマにいたしました。
セミナーの内容は、PET/CT、PET/MRI、PEMなどの装置の進歩、分子イメージング守備範囲の拡大、予防医学におけるPETの役割など、様々な領域でPETの重要性が評価されていることを踏まえた企画を準備すると共に、「PETサマーセミナー2015 in東京ベイ」でのテーマ“次世代への~絆~”を継承すべく、研修医や学生の皆さんも参加できるような企画を検討してまいります。実行委員長の吉田毅先生を中心に、九州のPET施設の先生方が総力をあげて魅力的なプログラムを作成してくださいます。
開催場所は、涼を求めて阿蘇の高原で、というご要望を頂戴いたしておりましたが、多方面から検討しました結果、JR熊本駅からのアクセスが便利なホテルでの開催となりました。そこで、皆様方には少しでも阿蘇高原を感じながら参加していただけますように、と熊本市出身の画家、葉 祥明氏の絵を用いてポスターを作成いたしました。
懇親会には、2013年に世界農業遺産に登録された阿蘇の大自然の味覚と九州各県自慢のお酒に、いくつかのサプライズ企画もご用意しまして、ご参加の皆様に熊本の夏を満喫していただけますよう、心を込めて準備いたしております。
2016年の夏は、多くの皆様が熊本においでになりますことを、九州のスタッフ一同、熊本城武将隊、そして、あの「熊本県営業部長」も準備体操をしながらお待ちいたしております。
PETサマーセミナー2016 in 熊本
大会長 中島 留美
日本赤十字社熊本健康管理センター
PET-CT検診部